七宝のおこりは、遠くキプロス島で栄えたミケーネ文明時代とされております。この七宝の技術は永い年月の間に印度から中国に渡り、朝鮮半島から仏教文化と共にわが国に伝承したとされております。その後、公家政治、武家政治と目まぐるしく移り変わる歴史の中で、七宝師、あるいは彫金師によって、七宝の技術は細々と受け継がれ、またその間にはキリシタン文化による影響なども受けていたわけですが、江戸時代の天保年間に、愛知県海部郡の梶常吉が努力の末独自の技法をあみ出し、これが今日の我が国の七宝焼きの源流となっております。その後多くの人々の努力によって、
我が国独自の華麗な色彩感覚と豊かな芸術性が加わり、今日では近代七宝として、世界的にその名声を知られるようになりました。
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